楽曲のリンクなど(その3)

先日、ボーカロイドの危険性を言っていた人がいた、「ボーカロイドが進化すると、歌手としての商売が成り立たなくなる」まぁ、そんなような話だったー、しかし、自分の感覚では、そうはならないと思っている、やはり、どんなにエンジニアリングが進化しても、「人間」の良さは技術を超えた違ったベクトルの上にあり、住み分けが出来ると思っている。
ただ、技術的、精神的に未熟な歌い手では、ボーカロイドと勝負する事はできない、そんなところまでは意外と簡単に進んでしまうように思う、この流れは非常に速く、もはや止める事は出来ない。
「歌」で勝負できなくても、人間には生身の体があるのだから、別のやり方もあるし、そんなに危機感は感じない、歌う事が好きで、アーティストとして大成しようとすれば、必要な技術と個性は、降りてくるものだと思う。

最近の現代音楽(笑)、J-POPでは、昔のフォークや、歌謡曲のような曲を生み出せない、それは技術的なものではなくビジネスや、大人の事情と言ったアートとは相いれないものによる制限により、良い物であっても市場では受け入れてもらえない。
しかし、ボーカロイドの曲には、まさにそんな曲で素晴らしい物が沢山ある、古くても(クラシック的)良い物は良いのであって、芸術性に変わりはない。

(1)*ハロー、プラネット。
先日、プログラマーの知り合いから、紹介された曲から~
最初はファミコン音源風の元気な曲なのかなと思ったけど、良く良く聴くと、歌詞や世界感が凄く深くて丁寧に抜かりなく創作してある。
このような高品質な曲が聴ける環境と、創作者に大いなる感謝をしなければいけないなぁと切実に思う。

【初音ミクオリジナル曲】*ハロー、プラネット。【ドットPV付き】
↑これは、ドット絵をモチーフにしたPV版

【Miku Hatsune Animation PV】 *Hello, Planet
↑こちらは、絵本的ビジュアルのPV版

どちらのアニメーションも素晴らしく良く出来ている、曲の最後には「せつない」気持ちになる、アートしているなぁー。
この作品は、「ささくれP」さんによるもので、他にも優れた曲をいくつも発表している。

(2)桜の雨
ボーカロイドが歌う曲がネットで話題となり、起爆剤となって、CDが売れたり、メジャーデビューするパターンは、既に確立していると言えるかも、これもそんな曲の一つ、初音ミクは「器」に過ぎない、「曲」と「詞」が良いから、注目されるのであって、単に初音ミク好きのフリークだけでヒットが生まれている訳では無い。

卒業シーズンには、学生に歌われる事も多いようで、ちょっと特殊な広がりを魅せた楽曲

桜ノ雨 - Wikipedia

歌詞付き 初音ミク 桜ノ雨 PV

(3)時代【Hatsune miku darkβdemo】
「初音ミク」が売れた為に、ソフトを開発する側にも色々な展開が出来るようになった、非常に喜ばしい事だと思う。
「初音ミク」の歌声は、キャラクターのビジュアルイメージにフォーカスさせて中の人(クリプトンフューチャーメディアと藤田咲さん)が創りだしたものだけど、明るくて可愛らしい歌声ゆえに制限もある、その壁を壊し、幅を広げる試みとして、もっと曲や詞のイメージに寄った歌い方が出来るように、別の音色をリリースした。

この曲は、ご存知「中島みゆき」さんの「時代」をカバーしたもので、声質と曲のイメージが上手く寄り添っていて、調音も素晴らしく良くできている、人間らしい、適切なブレスも芸が細かく、生音のアコギ1本で聴かせるのもシンプルで好感が持てる。

【祝2周年】初音ミク/時代【Hatsune miku darkβdemo】

(4)えれくとりっく・えんじぇぅ
ボーカロイドの気持ちをボーカロイドの視点で綴った作品、他にもそんなパースの楽曲は色々あるけど、その中でもこの楽曲は「距離感が丁度良くバランスが良い」そんな印象を受ける。

【初音ミク】「えれくとりっく・えんじぇぅ」PV ディレクターズカット版

【MMD】 ミクの日感謝祭 えれくとりっく・えんじぇぅ 初音ミク LIVE HD
↑このダンスパフォーマンス凄く可愛い!

初音ミク Wiki - えれくとりっく・えんじぇぅ

(5)星空に願いを込めて -Good Night
初音ミクの歌声とボーカロイドの性質は、特に高いオクターブでその良さを発揮するように思う、この曲も澄んだ高い声を上手く引き出して、「詞」の世界感と楽曲の良さでしっとりと聴かせている。

初音ミク オリジナル曲『星空に願いを込めて -Good Night』再修正版

初音ミク Wiki - 星空に願いを込めて ~Good Night