ADCを動作検証するサンプルで、UARTとタイマーの割り込みを使うようになった。
他、色々複雑化しているのだが・・
非常に気になる事案が発生するようになった、数時間程度稼動させていると、ハングアップするのだ・・
スタックかと思い調べたが問題無い・・
全く原因が掴めないので、しばらく放置していたが、たまたま確認の為、R8Cのマニュアルを観ていたら
気になる事項が・・
5.7.3 割り込み制御レジスタの変更 (1) 割り込み制御レジスタは、そのレジスタに対応する割り込み要求が発生しない箇所で変更してく ださい。割り込み要求が発生する可能性がある場合は、割り込みを禁止した後、割り込み制御レジ スタを変更してください。 (2) 割り込みを禁止して割り込み制御レジスタを変更する場合、使用する命令に注意してください。 IRビット以外のビットの変更 命令の実行中に、そのレジスタに対応する割り込み要求が発生した場合、IR ビットが“1”(割り込み 要求あり)にならず、割り込みが無視されることがあります。このことが問題になる場合は、次の命令 を使用してレジスタを変更してください。 対象となる命令…A N D 、O R、BCLR、BSET IRビットの変更 IR ビットを“0”(割り込み要求なし)にする場合、使用する命令によってはIR ビットが“0”にならな いことがあります。IR ビットはM O V 命令を使用して“0”にしてください。
は!?、うーーーん、そうか・・・
これは、要するに、リードモディファイライト命令など、リードからライトへの遅延が短い場合に、
フラグのリセットに失敗するのだろう、しかし、わかり難いのは、常に失敗する訳では無く、何か
の条件が重なると失敗するようだ。
もしかしたらコレかもしれない、そこで、割り込みフラグのリセットを全般的に書き換えた。
※タイマーの割り込みフラグのクリア部分
以前は、 TRBIR.TRBIF = 0; だったのを・・ volatile uint8_t r = TRBIR(); TRBIR = TRBIR.TRBIF.b(false) | (r & TRBIR.TRBIE.b()); とした。 ※同じように、UARTの制御クラスにも修正を加えた。
ここで、TRBIR レジスターを1度読み出しているのだが、「volatile」を指定しないと、最適化されて、
AND 命令とかでI/Oを直接書き換えるようなコードが出てしまう。
この検証には時間がかかる・・・
24時間走らせたが、今度は順調なので、多分解消されたと思う。
割り込みフラグを「消す」場合には注意が必要だ・・
ただ、コンパイルされたアセンブリコードには多少無駄な部分がある、しかしこれはコントロールが難しい
ので、我慢するか、アセンブラで書き直すしかない。
折角、可読性を重視して C++ を活用しているので、まぁ我慢しておく事にする。
元のソース uint8_t r = TRBIR(); TRBIR = TRBIR.TRBIF.b(false) | (r & TRBIR.TRBIE.b()); 8266: 97 80 e7 00 and.b:s #-128,0xe7
「volatile」修飾子を使った場合 volatile uint8_t r = TRBIR(); TRBIR = TRBIR.TRBIF.b(false) | (r & TRBIR.TRBIE.b()); 826b: 75 c4 e7 00 mov.w:g #231,a0 826f: 72 60 mov.b:g [a0],r0l 8271: 02 ff mov.b:s r0l,-1[fb] 8273: 0a ff mov.b:s -1[fb],r0l 8275: 94 80 and.b:s #-128,r0l 8277: 72 06 mov.b:g r0l,[a0]