WR250X のクラッチ修理(その2)

やっと修理出来たー

※ブレーキペダルが邪魔なので、外してある。

随分時間が経ってしまったが、やっと、クラッチの修理をした。


金属プレートの計測

クラッチ板は減るのは理解出来る、だけど、こんな「硬い」金属プレートが減るの?
ノギスで測ると、殆ど差が判らないので、マイクロメーターで計測してみた。

その「差」わずかに0.04mm、6枚で0.24mm、こんなの誤差のように思う・・

以前に「金属プレートを交換する意味」として、熱が入り歪む場合があると聞いたので、定盤に乗せて歪みを計ってみた。

※この状態で、プレートを回すと、歪みがあれば、数値が動くと思われる。

全く問題無い・・・

だけど、折角買ったので、新品に交換しておく・・・


クラッチスプリングを強化スプリングへ

色々調べると、WR250R、とWR250Xではスプリングが異なるようだー
※WR250Rの方が強化スプリング

そこで、強化スプリングへ交換した。

YZ125と同じ物との事で、純正ではないサードパーティー製を購入(少し安い!)

強化スプリングの方が自由長がかなり短い・・


クラッチホルダーの交換はスルー

一応、クラッチホルダーも購入したが、何だか勿体ないので、交換はしないで、とりあえず、この状態で様子を見た。

直った!

少し走ってみたが、以前のようにパワーをかけてもクラッチが滑る気配は全く無くなった。

多分、「強化スプリング」が利いているものと思う、それにしても微妙な不具合だなぁー

試走

とりあえず、近くの峠でガツンとアクセルを開けてみて滑らないか試してみたが全く問題無い。

ただ、やっぱ多少クラッチは重いかも・・

いつものコースで一回りしてみた。

  • 県道30号
  • 県道33号
  • 県道18号
  • 国道139号

やっぱりクラッチが滑らないと快適に走れて気持ちイイ~

2021年、扇山登山、その1

今年初めての登山

自宅から「扇山」山頂(1138m)へは直線距離で約3.5キロ、結構近いが、上れば往復6時間くらいかかる。

自宅からは、宮谷地区からの登山道を利用する事になるが、使う人がほとんどいない為、整備がされておらず、かなり荒れている。
それに、かなり大回りしなくてはならない・・

かと言って、鳥沢駅や、猿橋駅方向からだと、遠回りでもあるし、時間がかかり過ぎる。

そこで、最短ルートで登れそうな経路で登る、「アドベンチャースタイル」w、を開拓しつつある。
道は険しいが、登山道と違って面白味があるし、同じルートを通らないので、毎回新鮮だ。

この方法は、5回くらい、色々なルートで登って、「何とかなる」と思えるようになった。

今回は、新規ルート、事前に等高線を調べて考えたルートで登り、ほぼ同じルートで降りてきた。
※上りは3時間、下りは2時間30分くらい。

上りは意外と簡単だが、下りは難しく、稜線に沿って下りていると思っても、いつのまにかルートから外れて、急な斜面を降りていたりするので、細心の注意が必要となる。
間違ったルートを一旦下りてしまうと、登る事も降りる事も出来ないような、緊急事態になったりする。
※以前にそれで、崖から転落するとこだった・・
※砂防ダムも注意が必要で、絶対に小川を下りてはいけない事を悟った。

宮谷からの上り口

稜線はいくつもあるが、急過ぎて使えない場合や、生えている木の種類、倒木、岩の状態など、難易度が異なる。
また、最初はなだらかでも、途中で急こう配で登れない場合もある。(迂回も出来ない)
※2月頃、プレ登山で状況をある程度確認しておいた。

登山道からU字溝が見える場所から入っていく。
この辺りは、植林された木々で、作業用の道らしきものがあるので、それに沿って上っていく。
途中から稜線に沿って登っていく。

多分ルートは、上のようなもので、途中、急こう配があるが、それをクリアすれば、稜線に沿って登っていける。
1109mの処に合流しれば、通常の登山道となる。
ここまで来れば、整備されていて、登山客も多い。
この「赤い」ルートは単に稜線に沿って登るだけの簡易的なルートだが、所々、ピンクのテープが巻いてあるので、以前に誰かが上った事があるものと思う。
ルートには動物の糞(鹿や小動物?)や足跡がある、最近は、それが新しいのか古いのかが判るようになってきた。







写真で見える景色は、普通に見えるが、斜度はそこそこあり、登りは結構厳しい!

下りのルート選び

登山道では無い、稜線を下るのは、標高が高いと、道が狭く、他にルートは無いので、単純で簡単だが、降りるにしたがって勾配が緩くなると、行ける範囲が広がり、選択枠が多くなる。
そうすると、思ってもしない方向に行ってしまう事が起こる、それを補正しながら慎重に下っていく。

iPhone アプリ「ジオグラフィカ」を使い、ルートを外れていないか確認しながら降りていく。(このアプリ、非常に便利)

途中、間違ったルートを下りて登ってをしたが(ロスは100mくらい?)、無事に宮谷の登山道まで降りてこれた。

富士山は、途中見えていたが、山頂に付いた頃(お昼)にはガスって見えなかった。

多分、今までで一番速い。

それでも、6時間近く歩いたので、ヘロヘロになっていた、2日くらい筋肉痛だった・・

このルートは、中々面白いので、もう一回くらいは挑戦してみたい。
iPhoneの助けを借りずに、降りてこられたら、文句は無い。

RX72Tを動かしてみる

RX72T

以前、RX72M 発表の際、デバイス単体で購入すべく、色々探して、最短で入手できる(マウサー)処から購入した。
その時、RX72T も販売していたので割高だったけど「ついでに」購入していた。

144ピンタイプで、変換基板が手元に無く、動かせていなかったが、変換基板を入手したので、動かしてみた。

RX72T は最大 200MHz で動作し、標準で USB を内蔵しており、エアコンなど家電向けのデバイスとなっている。
自分が買った時は、1500 円くらいだったと思うが、現在は 1000 円くらい( 100 ピンタイプ)で入手出来るようだ、RX66T と余り変わらない・・
※ RX66T は入手性が悪い。

チップワンストップ(RX72T)

基本的なスペック:

  • 3.3V~5V 動作
  • RXv3 コア
  • 最大 200MHz 動作
  • ROM (512K/1024K)
  • RAM 128KB
  • データフラッシュ 32KB
  • ECC 付 RAM 16KB
  • USB 内臓

※RXv3 コアだけど、DFPU はサポートしていない。


基本的なピン接続

最低限必要なピンだけ配線して、動作させた。
※自分はシリアル接続を基本としているので、SCI ブートモードを利用する。

ピン番は144ピンタイプのデバイスなので注意

ピン名 ピン番 通常動作 ブート時
MD/FINED 11 PU(1) PD(0)
P00/UB 9 PD(0) PD(0)
PD5/RXD1 25 TXD TXD
PD3/TXD1 27 RXD RXD
EMLE 7 PD(0) PD(0)
/RES 15 PU(1) PU(1)
P37/XTAL 16 16MHz 16MHz
P36/EXTAL 18 16MHz 16MHz
VCL 10 0.47uF 0.47uF

PD: プルダウン (4.7K)
PU: プルアップ (4.7K)
Vcc、Vss を全て接続して、バイパスコンデンサ(0.1uF)を接続する。
AVcc、AVss も同様に接続。
※ A/D変換で SN を上げる為には、アナログ系の電源に工夫をする必要がある。

  • 動作レベル設定では、直で Vcc、Vss に接続しない事、必ず適当な抵抗を介して接続する。(入出力の場合がある)
  • VCL は 0.47uF のセラミックコンデンサで Vss に接続。
  • クリスタルは 16MHz を選んだ。(共振コンデンサは、8pF)
  • 「/RES」にはリセット SW を設ける。
  • USB ブートの場合は、「P00/UB」端子を「High」とする。

詳しくは、「RX72Tグループ ユーザーズマニュアル ハードウェア編」、「45. フラッシュメモリ」、「45.7.1 ブートモード (SCI インタフェース )」を参照


RX72T 対応サンプルコード

USER_DEFS   =   SIG_RX72T \
                F_ICLK=192000000 \
                F_PCLKA=96000000 F_PCLKB=48000000 F_PCLKC=192000000 F_PCLKD=48000000 \
                F_FCLK=48000000 F_BCLK=48000000

RX72N 対応の時、RX72T も大体対応していたと思うので、FIRST_sample は普通に動作した。
※RX72T は、RX72N より、RX66T に仕様が近い。

#elif defined(SIG_RX72T)
    static const char* system_str_ = { "RX72T" };
    typedef device::system_io<16'000'000, 192'000'000> SYSTEM_IO;
    typedef device::PORT<device::PORT0, device::bitpos::B1> LED;
    typedef device::SCI1 SCI_CH;

FIRST_sample では、LED は P00 に接続するのが通例だったが、P00 は USB ブート時のサイン入力なので避け、P01 にしてある。

クリスタルは、USB 使用時は 192MHz 動作が必要で、USB を使わない最大速度 200MHz も可能なように 16MHz を選択した。

ソフトウェアーループの遅延を調整した。

    static void micro_second(uint32_t us)
        {
            while(us > 0) {

...

#elif defined(SIG_RX72T)
                // 192MHz: 250KHz: (63) 3008239 -> 253.304KHz
                // 192MHz: 250KHz: (64) 3000000 -> 249.357KHz
                for(uint32_t n = 0; n < (F_ICLK / 3000000); ++n) {
                    asm("nop");
                }

...

SCI_sample を試したら、上手く通信出来ない・・
調べると、通信速度が半分になっていた。
最初、クロックデバイダの不具合なのかと思い、system_io クラスを調べたが問題無い。

原因は、sci_io クラスで、ボーレートクロックを微調整するパラメーターの問題だった。
「微調整機構 (MDDR)」では、全体のボーレートを、n/256 で微調整する。
誤差が、1/256 以下の場合(誤差 0.39% 以下)の場合、微調整をバイパスする必要がある。

if(mddr >= 128) brme = true;

mddr は、誤差が0の場合、256 が来る、それで、MDDR には「0」が設定されてしまう・・・

以下のように修正した。

if(mddr >= 128 && mddr < 256) brme = true;

結構、実装には自信があったクラスだけに多少ショックを受けている・・、まだまだだなーと思う瞬間だった・・

ついでに、ボーレートクロックの精度を高めるようなコードを追加した。


現状でサポートして動作確認したサンプルは以下のようになっている。

  • FIRST_sample
  • SCI_sample
  • RAYTRACER_sample
  • CALC_sample

フラッシュ書き込みプログラム「rx_prog」は対応済みで、問題無く書き込めた。

まとめ

RX72T はチップ単体の価格が1000円くらいでありながら、極めて高性能で、それなりに RAM もあるので、小物を作る際には重宝しそうなデバイスだと思う。

5V でも動作して、200MHz で動くのは、それなりにメリットがあるものと思う。
USB も標準で持っているので、PC に接続するようなデバイスを作成する場合にも便利そうだー

今後、サンプルコード対応をしていく。

通路に石板を敷く(リホーム)

通路を整備

玄関横に、60センチくらいの隙間がある。
正面の門を通らないで、駐車スペースから玄関へ出入りが出来るので、通り道になっている。

ここは、拳くらいの石ころがあり、ベースが土なので、これから暖かくなると雑草が生えてくるし、デコボコして歩きづらい。

前から何とかしたいと思っていたが、中々行動出来なかった、最近凄く暖かくなったので、材料を買って作業をした。

材料

  • 石の板、30センチ四方で4センチくらい、1枚220円くらい(合計18枚)
  • 砂(20Kg、2袋)
  • 小玉石(20Kg、1袋)

作業

石や、土をどけて、石板が横のコンクリと面一になるようにした。
数センチ掘るだけだが、思った以上に大量の土と石が出た。
これは、とりあえず、庭の隅に運んだ、後で、石ころを除いて、土は、山に捨てにいく。

石板の高さは、下に砂を敷いて高さ調整をした。
※思った以上に大量の砂を使う・・(20Kgが2袋でも多少足りない・・)
本来、水糸を引いて、高さの基準を出しておき、そこを基準に高さ調整すべきだが、適当に見た目でやったので、かなり上下がある。
これは、後々改修しようと思う。

石板を並べると、最後の2枚は長すぎなので、6センチ程短くした。
1枚は急ぎすぎて失敗し、端を割ってしまった・・・

割りたい場所、裏表で、数ミリ溝を作り、そこを集中して叩くと、応力が集中して、そこからうまい具合に割れる。
少しだけ、大きすぎだったので、少しづつ削って整えた。

壁との隙間には、「小玉石」で埋めるつもりだが、全体の高さが合っていないので、それを修正してからにする。

RX72N Envision Kit での開発(その6)FMシンセサイザー 編


FM シンセサイザー用 GUI を作る

以前に、DX7 FM シンセサイザー用オープンソースをポーティングしました。

当初は、スタンダード MIDI ファイルの演奏を考えていましたが、パースするのが意外と大変そうなので、ストールしていました。

その後、MIDI 演奏は、とりあえず後回しにして、鍵盤を作り、音色を変更する GUI を実装しました。

当初、鍵盤の GUI も、widget_director クラスで管理できるものと思いましたが、鍵盤の場合、同時押しなど、通常の GUI とは異なるケアを行う必要があります、現在の widget クラスを改修するのは、かなり複雑になると考え、専用のクラスを実装しました。

また、タッチパネル(FT5206)サービスクラスでは、同時二点押しまでしかサービスしていませんでしたが、FT5206 の最大数4点までのサービスに修正しました。
※和音を出すのに3点以上が必要です。

DX7 の音色ファイルのロードと切り替え

FM シンセサイザーのソースには、音色は1つだけしか設定されていません。

実機は最大32色まで変更が可能なバンクがあります。

音色ファイルは、「DX7_0628.SYX」というもので、ネットで見つけました。
※たったの4Kバイト程度です。

このアプリでは、SD カードのルートに「DX7_0628.SYX」に置いておくと、起動して3秒くらいしてからロードします。
※SDカードのマウントに遅延がある為

使える音色は以下のものです:

 0: 'PIANO 1   '
 1: 'FM PIANO A'
 2: 'PIANO 1   '
 3: 'HARD ROADS'
 4: 'PIANOBELL2'
 5: 'T 23      '
 6: 'RHODES-CHO'
 7: 'PIPES    A'
 8: 'PIPES   2 '
 9: 'ROADSFLUTE'
10: 'ROADFLUTE2'
11: 'PLUCKEDRUM'
12: 'LO/HI STR2'
13: 'OBEHIND   '
14: 'ANLGBRASS '
15: 'FATSYNTH A'
16: 'JL PONTY 1'
17: 'Strings #2'
18: 'Orchestra '
19: 'PLUCKIN'  '
20: 'OOH AHH EE'
21: 'T 22      '
22: 'BassFlute2'
23: 'BassFlute3'
24: 'TIGHTPIANO'
25: 'BASS FLUTE'
26: 'PAUL STRGS'
27: 'BASS/PIA.1'
28: '2 OR MORE '
29: 'TIMPANI  2'
30: 'MALE CHOIR'
31: 'F.CHORUS 2'

シンセサイザークラスに音色をセットするのは、内部的には、MIDI データとして食わせるようです。
※ロードしたデータをそのままMIDIのストリームに食わせるだけです。

    bool read_synth_color_(const char* filename) noexcept
    {
        utils::file_io fin;
        if(fin.open(filename, "rb")) {
            uint8_t tmp[4096 + 8];
            if(fin.read(tmp, sizeof(tmp)) == sizeof(tmp)) {
                ring_buffer_.Write(tmp, sizeof(tmp));
                {  // データを処理させる為、エンジンを動かす。
                    const uint32_t len = SYNTH_SAMPLE_RATE / 60;
                    int16_t tmp[len];
                    synth_unit_.GetSamples(len, tmp);
                }
                for(int i = 0; i < 32; ++i) {
                    char tmp[12];
                    synth_unit_.get_patch_name(i, tmp, 12 - 1);
                    tmp[11] = 0;
                    utils::sformat(" %2d: %s", &synth_color_name_[i * 16], 16) % (i + 1) % tmp;
                }
            }
            return true;
        } else {
            return false;
        }
    }

マルチタッチと発音

RX72N Envision Kit のタッチパネルは、静電容量タイプで、4点までのマルチタッチが可能なタイプです。

音の強弱は難しいとしても、キーボード(ピアノ)のようなインターフェースには向いています。

    void service_note_() noexcept
    {
        for(int i = 0; i < 21; ++i) {
            const auto& key = synth_gui_.get_keyboard().get(static_cast<SYNTH_GUI::KEYBOARD::key>(i));
            if(key.positive_) {
                uint8_t tmp[3];
                tmp[0] = 0x90;
                tmp[1] = 0x3C + i;
                tmp[2] = 0x7f;
                ring_buffer_.Write(tmp, 3);
            }
            if(key.negative_) {
                uint8_t tmp[3];
                tmp[0] = 0x80;
                tmp[1] = 0x3C + i;
                tmp[2] = 0x7f;
                ring_buffer_.Write(tmp, 3);
            }
        }
    }

GUI キーボードで得た、押した状態、離した状態で、それぞれ、MIDI データを作成して、食わせると音が鳴ります。
押している間、音が連続して鳴ります。

また、マルチタッチでは「和音」が鳴らせる事が大きいです。

流石に、このサイズ(1.5オクターブ程)では、簡単な曲しか演奏できませんが、ガジェットとして楽しいものです。


GUI を作成する要点

widget_director クラスでは、現在は、widget の配置ツールなどは無く、プログラムコードによって widget の配置などを行う必要があります。

例えば、電卓のような物なら、グリッド状にボタンが配置されているので、配置ツールが無くても簡単です。


今回は、音色を変更する為、二つのスイッチと、音色名を表示するボックスを作成しました。

このような場合、座標は、比較的簡単な計算で求められるので、定数を定義して、計算式で widget のリソースを生成しています。

とりあえず、ルールとして:

  • 中央の上部に配置する
  • 左右に音色を変更するボタンを配置する
  • 中央に音色名を表示する
  • オクターブボタンは、画面の端に表示する
  • オクターブ領域表示は、中央に表示する
        static const int16_t SC_NAME_LEN = 16;   ///< With EOT
        static const int16_t SC_NUM = 32;   ///< 音色最大数
        static const int16_t OCT_NUM = 5;   ///< オクターブ域

...

        static const int16_t SC_LOC = 10;   ///< ボタン関係、縦の位置
        static const int16_t SC_SPC = 10;   ///< ボタンとの隙間
        static const int16_t CENTER = 480/2;   ///< X 中心
        static const int16_t SC_BTN_SZ = 30;   ///< ボタンサイズ
        static const int16_t SC_TEX_W = 8 * SC_NAME_LEN;  ///< テキスト横幅
        static const int16_t SC_TEX_H = 24;       ///< テキスト高さ

        static const int16_t OCT_LOC = 40;   ///< オクターブ関係、縦の位置
        static const int16_t OCT_AREA_W = 300;
        static const int16_t OCT_AREA_H = 30;
        static const int16_t OCT_BTN_SZ = 50;   ///< ボタンサイズ

...

        typedef gui::widget WIDGET;
        typedef gui::button BUTTON;
        typedef gui::text TEXT;
        typedef gui::slider SLIDER;
        BUTTON      sc_idx_m_;
        TEXT        sc_name_;
        BUTTON      sc_idx_p_;

        BUTTON      octave_m_;
        SLIDER      octave_d_;
        BUTTON      octave_p_;

...

        synth_gui(RENDER& render, TOUCH& touch) noexcept :
            render_(render), touch_(touch), widd_(render, touch),
            keyboard_(render, touch),
            sc_idx_m_(vtx::srect(CENTER-SC_TEX_W/2-SC_BTN_SZ-SC_SPC, SC_LOC, SC_BTN_SZ, SC_BTN_SZ), "<"),
            sc_name_ (vtx::srect(CENTER-SC_TEX_W/2, SC_LOC+(SC_BTN_SZ-SC_TEX_H)/2, SC_TEX_W, SC_TEX_H),  ""),
            sc_idx_p_(vtx::srect(CENTER+SC_TEX_W/2+SC_SPC,        SC_LOC, SC_BTN_SZ, SC_BTN_SZ), ">"),
            octave_m_(vtx::srect(0,              OCT_LOC, OCT_BTN_SZ, OCT_BTN_SZ), "<<"),
            octave_d_(vtx::srect(CENTER-OCT_AREA_W/2, OCT_LOC+(OCT_BTN_SZ-OCT_AREA_H)/2, OCT_AREA_W, OCT_AREA_H)),
            octave_p_(vtx::srect(480-OCT_BTN_SZ, OCT_LOC, OCT_BTN_SZ, OCT_BTN_SZ), ">>"),
            sc_idx_(0), sc_idx_before_(0), sc_name_org_(nullptr),
            oct_idx_(2)
        { }

BUTTON、TEXT、SLIDER クラスは、コンストラクターで座標を計算して設定しています。

このように定数を設けて、それを起点に座標を生成すると、簡単なルールで、座標の設定を自動化出来て便利です。
ボタンの大きさや隙間など、パラメーターとしているので、簡単に変更出来ます。
計算で行うと、計算式が正しければ、理にかなった正しい表示が行えます。

C++17 では、より複雑なルールや条件分岐など、プログラム的な物を、constexpr を使って定義する事も出来ます。
※ constexpr については、ググッて下さい。
constexpr はコンパイル時に計算されるので、どんなに複雑でも、実機の処理負荷には影響を与えません。

まとめ

マルチタッチを有効に活用するアプリとして、「鍵盤」は、最適なアプリと思えます。

今後、MIDI ファイルの演奏など、アプリを充実させていきたいと思います。

SYNTH_sample


追記

Arduino 環境用に、スタンダード MIDI のプレイヤー(パーサー)があったので、ポーティングしてみました。
多少、改造しましたが、想定の範囲で演奏出来るようです。
ソースコードは、コミットしてあります。
スタンダード MIDI ファイルはネットにあるものが大体使えるようですが、演奏出来ないファイルもあり、その点は調査中です。

「@」ボタンを押すと、ファイラーが開くので、MIDIファイルを選択すれば演奏が始まります。

演奏中、音色を変更する事も出来ます。

RXマイコン、デジタルストレージオシロスコープ(その3)



アナログフロントエンドの実験

最終的には基板を作る予定だが、事前に実験を行い、定数を決めたりしなければならない。

とりあえず、入力アンプ、レベルシフター、カップリングと DC 結合などを実験してみた。

LTSpice でも、多少シュミレーションをしている。

とりあえず、手元にあったオーディオ用 OPA2134 を使ったが、スピードが少し足りないように思う。
それでも、この OP アンプは安い割には超高性能で CP が高いと思う。

計測器のフロントエンドに使うような高速で、SN が高く、ローノイズ、高入力インピーダンスとなると、値段が高い・・
サンプリングが 2MHz 程度なので OPA2134 でも十分な気もする・・

とりあえず、JDS6600 オシレータの波形を入れてみた。
周期は、問題無く正確だ、電圧は計算とかなり違う。


次に、MTU で作った 10KHz の矩形波を使って、各ポイントを計測してみた。

SIGLENT のオシロスコープで観測すると、インピーダンスのマッチングが取れていないようだ・・・

まずはそれを合わす事から・・

DSO で使うプローブは、50MHz 対応の物で 1X、10X 切り替え式だが、回路構成の都合で 10X は使わない予定。
※だったが、やはり、対応は必須なのかもしれないので、構成などを再考している・・

インピーダンスを合わすのは意外と難しい・・・

フレームバッファをダブルバッファにする

シュミレータでは、ダブルバッファ(トリプルバッファ)なので、問題ないが、実機で操作すると、描画時間との関連で、リアルタイムな描画で問題が起こる。
これを解決するには、フレームバッファをダブルバッファにして、描画用と表示用でフリッピングを行う必要がある。

この仕様にすると、RX65N では、別の方法を考えなければならないが、RX72N の場合、潤沢にメモリがあるので問題は無い。
※RX65N では、ダブルバッファ構成にする余分なメモリが無い・・・
※これから購入する人は、あえて RX65N を買う人はいないだろうから、RX65N は切っても良いかもしれない。


簡単なコードを glcdc_mgr クラスに突っ込んで実験したが、思ったように動作せず、大きくはまった・・・
単純な勘違いが重なって、悩んだが、何とか思った動作が出来るようにはなった。

ただ、元々、シングルバッファで運用しようと設計していた部分を大きく変更しなければならず、しばらく改修が続いた。
その過程で、他のアプリも、DRW2D で描画出来るように drw2d_mgr クラスを改修した。

widget 管理は、シングルバッファでの運用を考えて実装してあるので、ダブルバッファにした場合にどうするか・・
これも、widget クラスに機能を追加して、ダブルバッファ対応に改修した。

波形の描画などをダイナミックに行うには、ダブルバッファは必須だ・・・

DRW2D エンジンを利用

ダブルバッファにすると、基本的に、常に描画する方向なので、DRW2D エンジンを積極利用する方が良い。
普通に考えて、描画はソフトで行うより高速だろうと思う。

また、DRW2D エンジンでは、線の太さや、アンチエリアスも簡単に出来る。

ただ、資料が少ないので、フラグの効果や、描画パラメーターの効果については、試すしか無い。

ビットマップテクスチャーを描画する(主にフォント)のに悩んだ。
普通に描画するのは直ぐに出来たけど、ビット「0」の部分を描画せずに透過させたい・・
で、やっと判った・・

        //-----------------------------------------------------------------//
        /*!
            @brief  ビットマップイメージを描画する
            @param[in]  pos     開始点を指定
            @param[in]  img     描画ソースのポインター
            @param[in]  ssz     描画ソースのサイズ
            @param[in]  back    背景を描画する場合「true」
        */
        //-----------------------------------------------------------------//
        void draw_bitmap(const vtx::spos& pos, const void* img, const vtx::spos& ssz, bool back = false)
        noexcept {
            if(img == nullptr) return;

            const uint8_t* src = static_cast<const uint8_t*>(img);
            int16_t w = ssz.x;
            int16_t h = ssz.y;

            // setup_();
            d2_color clut[2];
            clut[0] = back_color_.rgba8.rgba;
            auto copyflag = d2_bf_filter;
            if(!back) {
                clut[0] &= 0xffffff;
                copyflag |= d2_bf_usealpha;
            }
            // d2_setalphaex(d2_, 0, 0);
            clut[1] = fore_color_.rgba8.rgba;
            d2_settexclut_part(d2_, clut, 0, 2);
            d2_setblitsrc(d2_, src, w, w, h, d2_mode_i1 | d2_mode_clut);
            d2_blitcopy(d2_, w, h,
                0, 0, w * 16, h * 16, pos.x * 16, pos.y * 16, copyflag);
        }

Widget 関係のケア

widget_director では、描画は、変更が必要な場合にだけ行うようにしている。
※描画はやはりコストが大きいので、必要な場合にしか行わないようにしている。

そこで、機能を追加して、描画が起こった事を検出して、それを次フレームに持ち越して再描画を行うようにした。
こうすると、両方のフレームが常に同じ状態に保たれる。
「refresh()」では、内部的に特殊なフラグを設けて、「refresh」で描画した場合に、描画ステートを残さないようにした。

        widd_last_ = widd_.update();
        // ダブルバッファ時の widget 管理のケア
        if(render_.is_double_buffer()) {
            if(!widd_last_) {
                widd_.refresh();
            }
        }

破線の描画

点線などを描画する場合など
※この API は利用方法が意外と難しく、かなり苦労した・・
※サンプルコードが無いので、ドキュメントを観ながらだったが、各 API がどのように機能するのか不明だった。
その為、色々試して、ようやく理解した。

とりあえず、縦、横にラインを引く場合のみサポートした。
斜めに引く場合、「d2_setpatternparam」で、方向ベクトルを設定する必要がある。

        void setup_stipple_(const vtx::spos& d)
        {
            if(stipple_ != 0xffffffff) {
                d2_setpatternsize(d2_, 8);
//              d2_setpatternalpha(d2_, 0, 255);
//              d2_setpatternalpha(d2_, 1, 255);
                d2_setpatternparam(d2_, 0, 0, d.x, d.y);
                d2_setpattern(d2_, stipple_);
                d2_setfillmode(d2_, d2_fm_pattern);
            }
        }

短径領域の転送

フレームバッファ内で、短径領域をコピーするのも DRW2D で出来る。

        //-----------------------------------------------------------------//
        /*!
            @brief  移動
            @param[in]  src     ソース位置と大きさ
            @param[in]  dst     転送位置
        */
        //-----------------------------------------------------------------//
        void move(const vtx::srect& src, const vtx::spos& dst) noexcept
        {
            d2_utility_fbblitcopy(d2_, src.size.x, src.size.y, src.org.x, src.org.y, dst.x, dst.y,
                d2_bf_filter);
        }

まとめ

今回は、ダブルバッファ関係と、DRW2D 関係のケアで、終止して、アナログフロントエンドをケア出来なかった・・
それでも、DRW2D の本格移行が出来た感じで、それはそれで大きい。

RX72N Envision Kit でダブルバッファとTinyGLの実験

ダブルバッファ

RX72N では、内蔵メモリが 512K + 512K と増えたので、480x272 の 16 ビットカラーで、ダブルバッファを使う事が出来る。

ダブルバッファは、デジタルストレージオシロスコープで波形をレンダリングするのに都合が良いので、実験する必要性があった。

RX65N では、フレームバッファが1枚分しかなく、16 ビットカラーでは、ダブルバッファにする事が出来ない。
※ 8 ビットカラーなら可能かもしれないが、ラインアドレスは 64 バイトの倍数にする制約があり変則的な設定となる。

描画オブジェクトが GUI のような性質ならまだやりようもあるが、ダイナミックな描画をしようとすると、どうしても、ダブルバッファが必要となる。
※描画速度を気にしなければ、他にも方法はある・・

ダブルバッファの描画では、毎フレーム以下の手順で描画を行う。

  • 表示フレーム同期
  • B のバッファを表示用にする
  • A のバッファを全面クリア
  • A のバッファに全てのオブジェクトを描画
  • A、B を入れ替える

簡単には以上の手順を繰り返す。

通常、全面クリア+全てのオブジェクト描画が、1フレーム(16.6ミリ秒)以内に収まれば、フルフレーム(60Hz)で遅延なくスムーズに描画出来る。
描画オブジェクトが物理的に増えて、1フレームに収まらないと、フレームレートはどんどん落ちていく。
それでも、描画は裏で行っており、見えないので、チラツキは出ない。

glcdc_mgr は、フレームバッファの先頭アドレスを管理している。
GLCDC ハードウェアーは、水平ラインのアドレスは64の倍数でなければならない・・
ダブルバッファが有効な時、ページフリップに従ったアドレスを戻す。

        static const int16_t line_width =
            (((width * static_cast<int16_t>(PXT) / 8) + 63) & 0x7fc0) / (static_cast<int16_t>(PXT) / 8);
        static const uint32_t frame_size =
            line_width * (static_cast<uint32_t>(PXT) / 8) * height;

        void* get_fbp() const noexcept
        {
            uint32_t ofs = 0;
            if(enable_double_) {
                ofs = (flip_count_ & 1) != 0 ? 0 : frame_size;
            }
            if(layer2_org_ != nullptr) {
                uint32_t org = reinterpret_cast<uint32_t>(layer2_org_);
                return reinterpret_cast<void*>(org + ofs);
            } else if(layer1_org_ != nullptr) {
                uint32_t org = reinterpret_cast<uint32_t>(layer1_org_);
                return reinterpret_cast<void*>(org + ofs);
            }
            return nullptr;
        }

垂直同期のタイミングで先頭アドレス(GR2FLM2)がロードされる。
※「GR2VEN」を有効にしておかないと、レジスタを書き換える事が出来ない。

        void sync_vpos() const noexcept
        {
            if(enable_double_) {
                uint32_t ofs = (flip_count_ & 1) != 0 ? 0 : frame_size;
                uint32_t org = reinterpret_cast<uint32_t>(layer2_org_);
                GLC::GR2VEN = 1;
                GLC::GR2FLM2 = org + ofs;
            }
            volatile auto n = ctrl_blk_.vpos_count;
            while(n == ctrl_blk_.vpos_count) {
                asm("nop");
            }
        }

また、RX651/RX65N から搭載された描画エンジン DRW2D は、ソフトの描画に比べて、格段に高速なので、これを有効に活用するのに適している。


OpenGL 的なフレームワーク

「ダブルバッファ」と言えば、やはり3Dグラフィックスだろうと思う。
※スプライトと言う人もいるが・・・

昔から、リアルタイム 3D グラフィックスには、注力しているので、最も馴染みが深い OpenGL を縮小にした API を実装して実験してみた。

とりあえず、L チカに相当するキューブの回転w

RX マイコン内蔵の DRW2D 描画エンジンは、2D の描画用だが、基本的な構造が、3D にもマッチするように構成されている。

オブジェクトの座標をマトリックス演算して、透視変換、スクリーン座標変換まで行えば、2D 座標となり、そのまま描画出来る。
※テクスチャマッピングは多少難解かもしれないが、透視変換に適した API があるようだ。(これは今後の課題)

ポリゴンの描画では、裏と表の概念があり、親和性が良い。
※殆ど何もする事が無いと言いたいところだけど、立体ボリュームに対するクリッピング、ライティングなどを考えると、ちゃんと実装するのはかなり大変ではある。
端折ったテスト的なレンダリングなら簡単!

ほぼ OpenGL と同じような手順で描画出来るようにした、C++ なので、色々と便利機能を実装出来る。

    float ax = 0.0f;
    float ay = 0.0f;
    while(1) {
        render_.sync_frame();

        render_.clear(DEF_COLOR::Black);

        auto& m = tgl_.at_matrix();
        m.set_viewport(0, 0, LCD_X, LCD_Y);
        m.set_mode(gl::matrixf::mode::modelview);
        m.identity();
        m.translate(0.0f, 0.0f, -10.0f);
        m.rotate(ax, 1.0f, 0.0f, 0.0f);
        m.rotate(ay, 0.0f, 1.0f, 0.0f);

        ax += 1.0f;
        if(ax >= 360.0f) ax -= 360.0f;
        ay += 1.5f;
        if(ay >= 360.0f) ay -= 360.0f;

        m.set_mode(gl::matrixf::mode::projection);
        m.identity();
        m.perspective(45.0f, static_cast<float>(LCD_X) / static_cast<float>(LCD_Y), 1.0f, 50.0f);

//      draw_box_(2.0f, TGL::PTYPE::LINE_LOOP);
        draw_box_(2.0f, TGL::PTYPE::QUAD);

        tgl_.renderring();
    }

RX72N TFU を有効に!

RX72N は、三角関数演算器を持っているので、これを有効に利用するコードを追加。

回転行列の演算では、以下の API を利用しているので、その部分で、専用 API を呼ぶようにした。

    static inline void deg_sin_cos_(float deg, float& si, float& co) noexcept
    {
#ifdef SIG_RX72N
        __builtin_rx_sincosf(deg  * vtx::deg2rad_f_, &si, &co);
#else
        si = std::sin(deg * vtx::deg2rad_f_);
        co = std::cos(deg * vtx::deg2rad_f_);
#endif
    }

むすび

非常に初歩的ではあるが、3D オブジェクトの描画をテストした。
実用的に使うには、まだまだこれから色々入れないとならない・・・

とりあえず、ダブルバッファの実験から脱線したので、このプロジェクトはストールして、デジタルストレージオシロスコープの実装に戻る。

DRW2D エンジンは、今までほとんど使って来なかったので、良いきっかけになったと思う。

DRW2D エンジンは、アンチエリアスもサポートされており、このハードウェアーの情報は少ないが、かなり良く出来ていると思う。

RXマイコン、MTUテンプレートクラスを更新

MTU テンプレートクラスをクリーンアップ

RXマイコンの MTU は、非常に高機能で、シリーズが異なると微妙に仕様が異なっている場合もある。

以前に、RX24T で、MTU を使った時に、未完全な状態で実装したが、少し整理してみた。
これは、RX72N Envision Kit で、デジタルストレージオシロを作る場合に MTU の出力が必要な為だ。
※プローブのインピーダンスマッチングを行う場合など、基準波を出力する必要がある為だ。
Pmod2 コネクタに PD1 がアサインされており、PD1 は、MTIOC4B に設定可能となっている。
※この端子は、MTU4、コンペアマッチBに対応した出力として利用可能となっている。


テンプレートの複雑な型を回避

テンプレートクラスの場合、実装時の問題として、「にわとりの卵」問題が起こる場合がある。

これは、テンプレート内に、そのクラス特有の構造体や、enum class 型を定義している場合などで、起こる。

テンプレート内に定義すると、テンプレートの正確な型を知らないと、その定義にアクセス出来なくなる。

template <class A, class B, class C>
class asdfg {
public:

    enum class TYPE {
        AAA,
        BBB,
        CCC,
    };

    struct setting_t {

        ...
    };

};

上記のテンプレートクラスでは、asdfg クラスの「TYPE 型」や、「setting_t 構造体」にアクセスしたい場合、class A、B、C の正確な「型」を知らないと出来ない。

そこで、この回避策として、これら定義を分離してプレーンなクラスとして定義する。

class asdfg_base {
public:
    enum class TYPE {
        AAA,
        BBB,
        CCC,
    };

    struct setting_t {

        ...
    };
};

そして、そのクラスを継承する。

template <class A, class B, class C>
class asdfg : public asdfg_base {

    ...

};

こうすれば、クラス A、B、C の型を知らなくても、「asdfg_base::TYPE」、「asdfg_base::setting_t」として参照出来る。
※「asdfg_base」クラスは、メンバー変数などを置かない、「定義」だけのクラスにしておく、そうすれば、結びつきが緩和されて、全体的な構成がシンプルとなる。
※ C++ での「継承」は、クラスとの結びつきが強力で、なるべく使わない設計が好まれる。

タイマー関係のポート設定

現在のフレームワークでは、比較的簡単な定義で、ペリフェラル固有のポート設定を自動化している。
これは、外部プログラムの助けを借りて、設定を生成しなくても、簡単な指定で、ポートのアサインを自動で行う事が出来る仕組みとなっている。
また、ソースコードはオープンソースとしているので、足りない機能は、個々に追加できる事も大きい。

ポートのアサインは、非常に多義に渡り、複雑でボリュームが大きく、マイコン種別で異なる。
C++ では、コンパイラの最適化で、余分なコードは極限まで排除出来る為、最終的に必要無いコードは、実行バイナリーに含まれない。
※コンパイル時にパラメーターが決定されている必要がある。

arduino などでは、ポートは、決められた整数値を通して、普通の関数で行っている。
この場合、関数内では、switch 文などで、場合別けをして、それぞれの設定を行っている。
しかし、このような実装では、コンパイル時の最適化で余分なコードを排除する事は難しいし、速度が出ない場合がある。
テンプレートパラメーターの場合は、同じように場合別けで実装しても、コンパイル時に、決定された固定値以外のルートにあるコードは削除される。
これが、C++ テンプレートの強みであると思う。


ポートのアサインを行うクラスは、「port_map」で行っている、しかし、MTU 関係は、ポートの指定が複雑なので、専用のクラスを実装する事にした。
※「port_map_mtu.hpp」に移動した。

以下は、MTU 関係のポートを RX72N 176 ピンバージョンから、抜き出して、並べた。
※基本的に、144 ピンやそれ以下のバージョンでは、部分的にポートが無いだけで、対応は同じとなっている。

        ///< P34 ( 27)  MTIOC0A
        ///< PB3 ( 98)  MTIOC0A / MTIOC4A
        ///< P15 ( 50)  MTIOC0B / MTCLKB
        ///< P13 ( 52)  MTIOC0B
        ///< PA1 (114)  MTIOC0B / MTCLKC / MTIOC7B
        ///< P32 ( 29)  MTIOC0C
        ///< PB1 (100)  MTIOC0C / MTIOC4C
        ///< P33 ( 28)  MTIOC0D
        ///< PA3 (110)  MTIOC0D / MTCLKD

        ///< P20 ( 45)  MTIOC1A
        ///< P21 ( 44)  MTIOC1B / MTIOC4A

        ///< P26 ( 37)  MTIOC2A
        ///< PB5 ( 96)  MTIOC2A / MTIOC1B
        ///< P27 ( 36)  MTIOC2B

        ///< P17 ( 46)  MTIOC3A / MTIOC3B / MTIOC4B
        ///< P14 ( 51)  MTIOC3A / MTCLKA
        ///< PC7 ( 76)  MTIOC3A / MTCLKB
        ///< PC1 ( 89)  MTIOC3A
        ///< P22 ( 43)  MTIOC3B / MTCLKC
        ///< PC5 ( 78)  MTIOC3B / MTCLKD
        ///< P80 ( 81)  MTIOC3B
        ///< PB7 ( 94)  MTIOC3B
        ///< PJ3 ( 13)  MTIOC3C
        ///< P56 ( 64)  MTIOC3C
        ///< P16 ( 48)  MTIOC3C / MTIOC3D
        ///< PC6 ( 77)  MTIOC3C / MTCLKA
        ///< PC0 ( 91)  MTIOC3C
        ///< P23 ( 42)  MTIOC3D / MTCLKD
        ///< P81 ( 80)  MTIOC3D
        ///< PC4 ( 82)  MTIOC3D / MTCLKC
        ///< PB6 ( 95)  MTIOC3D
        ///< PE0 (135)  MTIOC3D

        ///< P24 ( 40)  MTIOC4A / MTCLKA
        ///< P82 ( 79)  MTIOC4A
        ///< PA0 (118)  MTIOC4A / MTIOC6D
        ///< PE2 (133)  MTIOC4A
        ///< P30 ( 33)  MTIOC4B
        ///< P54 ( 66)  MTIOC4B
        ///< PC2 ( 86)  MTIOC4B
        ///< PE3 (132)  MTIOC4B
        ///< PD1 (156)  MTIOC4B
        ///< P25 ( 38)  MTIOC4C / MTCLKB
        ///< P87 ( 47)  MTIOC4C
        ///< P83 ( 74)  MTIOC4C
        ///< PE5 (130)  MTIOC4C / MTIOC2B
        ///< PE1 (134)  MTIOC4C / MTIOC3B
        ///< P31 ( 32)  MTIOC4D
        ///< P86 ( 49)  MTIOC4D
        ///< P55 ( 65)  MTIOC4D
        ///< PC3 ( 83)  MTIOC4D
        ///< PE4 (131)  MTIOC4D/MTIOC1A
        ///< PD2 (154)  MTIOC4D

        ///< P12 ( 53)  MTIC5U
        ///< PA4 (109)  MTIC5U / MTCLKA
        ///< PD7 (143)  MTIC5U
        ///< P11 ( 67)  MTIC5V
        ///< PA6 (107)  MTIC5V / MTCLKB
        ///< PD6 (145)  MTIC5V / MTIOC8A
        ///< P10 ( 68)  MTIC5W
        ///< PB0 (104)  MTIC5W
        ///< PD5 (147)  MTIC5W  /MTIOC8C / MTCLKA

        ///< PJ1 ( 59)  MTIOC6A
        ///< PE7 (125)  MTIOC6A
        ///< PJ0 ( 60)  MTIOC6B
        ///< PA5 (108)  MTIOC6B
        ///< P85 ( 61)  MTIOC6C
        ///< PE6 (126)  MTIOC6C
        ///< P84 ( 62)  MTIOC6D

        ///< PA2 (112)  MTIOC7A
        ///< P67 (120)  MTIOC7C
        ///< P66 (122)  MTIOC7D

        ///< PD4 (148)  MTIOC8B
        ///< PD3 (150)  MTIOC8D

ピンのアサインで、痛いとこは、ピンの割り付けは自由に出来ない点だ・・
何故、自由に出来ないのか?、ノイズや、複雑度、回路設計上の事情など様々と思うが、内部の機能を全て有効に使う事は通常出来ない。

毎回、特定のボードで、色々な機能を割り振る場合に、ピンのアサインが可能かどうかを調べる作業が難航する。
使う機能が少ない場合は、難しくないのだが、色々な機能を使いたい場合に、いつも苦労する。
場合によっては、ピンのアサインが重複して、機能を使えない場合も多々起こる。
ボードが出来てから、機能を追加する場合などに、どう頑張ってもアサインが出来ずに、パターンを切って貼ってを行う場合も起こる・・
このような制約は、今後回避出来るようにしてもらいたいものだが・・

また、ハマリポイントとして、MTU3、MTU4 は、ポートが、他のチャネルと重複している為、特定のレジスタを有効にする必要がある。

TOERA レジスタは、出力端子の MTIOC4D、MTIOC4C、MTIOC3D、MTIOC4B、MTIOC4A、MTIOC3B
の出力設定の許可 / 禁止を行うレジスタです。
これらの端子は TOERA レジスタの各ビットの設定をしないと正しく出力されません。TOERA レジスタ
は MTU3、MTU4 の TIOR レジスタ設定の前に値をセットしてください。
MTU.TOERA レジスタは、MTU.TSTRA レジスタの CST3、CST4 ビットを “0” にした後で設定してくださ
い。

RX72N Envision Kit でのテスト

RX72N Envision Kit では、Pmod2 コネクタの 8 番ピンに、PD1 がアサインされている。
PD1 は、MTU4 の B チャネル出力として利用できる。

定義は以下のように行う:
※ポートの候補は「FIFTH」となっている。

    typedef device::MTU4 MTU;
    static const auto PSEL = device::port_map_mtu::option::FIFTH;
    typedef device::mtu_io<MTU, utils::null_task, utils::null_task, PSEL> MTU_IO;
    MTU_IO  mtu_io_;

10000Hz、チャネル B、コンペアマッチでトグル出力としている。
※トグル出力の場合、内部では、倍の 20000Hz でカウンタが動作するように自動で設定される。

    {
        uint32_t freq = 10'000;
        if(!mtu_io_.start_normal(MTU::channel::B, MTU_IO::OUTPUT::TOGGLE, freq)) {
            utils::format("MTU4 not start...\n");
        } else {
            list_mtu_freq_();
        }
    }

内部のカウンタ誤差を表示する:
mtu_io クラスでは、MTU の分周器の機能を使い、なるべく設定値に近い周期を設定しようとする。
それでも、設定誤差が大きい場合はある。

    void list_mtu_freq_()
    {
        utils::format("MTU rate (set):  %d [Hz]\n") % mtu_io_.get_rate();
        auto rate = 1.0f - static_cast<float>(mtu_io_.get_rate()) / mtu_io_.get_rate(true);
        rate *= 100.0f;
        utils::format("MTU rate (real): %d [Hz] (%3.2f [%%])\n")
            % mtu_io_.get_rate(true) % rate;
    }

ターミナル出力:

Start test for 'RX72N' 240[MHz]
SCI Baud rate (set):  115200
SCI Baud rate (real): 115355 (0.13 [%])
CMT rate (set):  100 [Hz]
CMT rate (real): 100 [Hz] (0.00 [%])
MTU rate (set):  10000 [Hz]
MTU rate (real): 10000 [Hz] (0.00 [%])

※この全ソースコードは、Github の RX/test にある。
※RX/test は、プロジェクトに組み込む単機能のテストを行うもので、場合によりコードが残らない場合がある。

RXマイコン、デジタルストレージオシロスコープ(その2)

シュミレーター:

マイコン内蔵A/Dコンバーター

RXマイコンのメリットとして、内蔵A/DコンバーターのSNが高い事があると思う。
※最近の他社マイコン、ARM、ESP32、PIC32などの現実はあまり詳しく無い。
※かなり昔に比較した時に、確かに優位性があった。

RXマイコン内蔵、A/Dコンバーターも、豊富な変換モード、サンプルホールド、細かいチャネル設定など、非常に柔軟な設定が可能になっている。
広範囲の事柄が関係するので、理解して応用するのは大変だ・・
また、アナログ回路も絡むので、その部分で、デジタル回路には無い難しさがある。


RX72N の場合:

項目 内容
ユニット数 2ユニット(S12AD, S12AD1)
分解能 12ビット
変換時間 1チャネル当たり(0.48μs)(12ビット変換モード)
1チャネル当たり (0.45μs)(10ビット変換モード)
1チャネル当たり (0.42μs)(8ビット変換モード)
備考 (A/D変換クロック ADCLK = 60MHz動作時)

12 ビットの変換時、チャネル辺り、最大 0.48 マイクロ秒で変換出来る。
RX65N Envision Kit、RX72N Envision Kit では、同時に2チャネルが変換可能なアナログチャネルが、pmod コネクタなどにアサイン可能となっている。
※多少残念なのは、電圧リファレンス端子が、内蔵電源に接続されている点がある・・

2M サンプルで同時 2 チャンネルなら、まぁ仕様としては何とか実用性があると思える。

以上の仕様で、簡易なデジタルストレージオシロが作れると思っていた。
そこで、RX65N Envision Kit で簡単な実験を行い、実際にキャプチャーしたデータをLCDに表示して基本的な実験は成功していた。
ただ、RX65N ではCPUのクロックが 120MHz なので、2M サンプルだと、複雑なトリガー条件を作成すると、割り込み処理がオーバーフローするかもしれない・・
DMA 転送にすれば良いと思うかもしれないが、トリガー条件により、電圧の変化を検出する必要があるので、ソフトの介入がどうしても必要となる。

また、アナログのフロントエンド部のハードウェアーとして、どのようなものが適当なのか、検討していた。

最近、PC 上で API レベルシュミレーターを実装した事で、ようやくプロジェクトが動き始めた。

ソフトが重要

データをキャプチャーするのは簡単だが、問題は GUI 関係のソフトウェアーだと思う。

デジタルストレージオシロを実用的に使うには、ソフトの機能、基本的なデザイン(操作の考え方)が重要で、複雑で、大きなボリュームになる。

以前に、工場で使う検査装置として、デジタルストレージオシロの機能が入った物を作った事がある。
その時は、波形のキャプチャーだけ、外部のFPGAとマイコンを組み合わせた機器で行い、波形の表示などは、PCで行った。
その時は PC 上のソフトなので、効率やメモリ、速度などは気にする必要が無く、自由に作れた。
それでも、非常に面倒な作業で、時間や電圧の変換、操作性など、色々苦労した事が蘇る・・

RX65N Envision Kit や RX72N Envision Kit の場合、液晶の解像度も小さいので、操作性も考慮する必要がある。
また、タッチパネルの操作が基本なので、そのようなデザインを考える必要がある。
加えて、外部に接続するハードウェアーもあまり大掛かりにならないようにする事も考慮する必要がある。
最近では、数万円出せば、高性能なデジタルストレージオシロが買えるので、作っても、あまり利用頻度は大きいとは思えないが、ソフトの構成や、基本的な構成などは、一つのアプリケーションとして参考になると思う。
教材として考えれば、それなりに利用価値があるものと思って進めている。

また、オープンソースとする事で、誰でも、「欲しい機能」を追加する事も出来る。
※特殊なトリガー条件などを実装する事が出来ると思う。


PC 上の、API レベルシュミレーションは便利で、暇を見つけてコツコツ進めている。
GUI Widget フレームワークも完成度と機能が充実しつつあるので、GUI などの面でも実装が楽になってきた。

PC では、A/D コンバーターの部分をシュミレーションにより作成して、それを A/D の変換値12ビット整数データとして与え、ソフトを実装している。
キリの良いとこで、実機でも動かして確認する。

A/D の疑似波形を生成

疑似波形としては、サイン波、三角波、矩形波などをサポートして実験を行っている。
※実機では、ノイズなども考慮する必要があるので、最終段階では、ソフトでノイズを混ぜる事も考える必要がある。

        //-----------------------------------------------------------------//
        /*!
            @brief  SIN/COS 波形を生成
            @param[in]  freq    周波数
            @param[in]  ppv     電圧 (peak to peak)
            @param[in]  num     生成数
            @param[in]  ch0     CH0 波形型
            @param[in]  ch1     CH1 波形型
        */
        //-----------------------------------------------------------------//
        void make_wave(uint32_t freq, float ppv, uint32_t num, PWAVE_TYPE ch0, PWAVE_TYPE ch1)
        noexcept
        {
            static int32_t count = 0;
            auto smpl = get_samplerate();
            auto& task = at_cap_task();
            auto unit = static_cast<float>(smpl) / static_cast<float>(freq);
            auto vgain0 = voltage_to_value(0, ppv);
            auto vgain1 = voltage_to_value(1, ppv);
            for(uint32_t i = 0; i < num; ++i) {
                auto a = static_cast<float>(count % static_cast<int32_t>(unit)) / unit;
                task.adv_.x = -pwave_(ch0, a, vgain0);
                task.adv_.y = -pwave_(ch1, a, vgain1);
                if(task.adv_.x < -CAP_OFS) task.adv_.x = -CAP_OFS;
                else if(task.adv_.x > (CAP_OFS-1)) task.adv_.x = CAP_OFS-1;
                if(task.adv_.y < -CAP_OFS) task.adv_.y = -CAP_OFS;
                else if(task.adv_.y > (CAP_OFS-1)) task.adv_.y = CAP_OFS-1;
                task();
                ++count;
                if(count >= CAP_NUM) {
                    count = 0;
                }
            }
        }

サイン波や、三角波、矩形波は、以下のような関数で生成する。

        static float ftri_(float in) noexcept
        {
            auto a = fmod(in, 1.0f);
            if(a >= 0.5f) {
                a = 1.0f - a;
            }
            a -= 0.25f;
            return a * 4.0f;
        }

        static float fsqu_(float in) noexcept
        {
            auto a = fmod(in, 1.0f);
            if(a < 0.5f) {
                return 1.0f;
            } else {
                return -1.0f;
            }
        }

        static float fsquf_(float in, float& back) noexcept
        {
            auto a = fsqu_(in);
            auto d = (a - back) * 0.707f;
            auto ans = back + d;
            back = a; 
            return ans;
        }

        static int16_t pwave_(PWAVE_TYPE pw, float phase, float gain) noexcept
        {
            static float fsqu_s_ = 0;
            static float fsqu_c_ = 0;
            int16_t ret = 0;
            switch(pw) {
            case PWAVE_TYPE::SIN:
                ret = static_cast<int16_t>(sinf(phase * vtx::radian_f_) * gain);
                break;
            case PWAVE_TYPE::COS:
                ret = static_cast<int16_t>(cosf(phase * vtx::radian_f_) * gain);
                break;
            case PWAVE_TYPE::TRI_C:
                ret = static_cast<int16_t>(ftri_(phase) * gain);
                break;
            case PWAVE_TYPE::TRI_S:
                ret = static_cast<int16_t>(ftri_(phase + 0.25f) * gain);
                break;
            case PWAVE_TYPE::SQU_C:
                ret = static_cast<int16_t>(fsqu_(phase) * gain);
                break;
            case PWAVE_TYPE::SQU_S:
                ret = static_cast<int16_t>(fsqu_(phase + 0.25f) * gain);
                break;
            case PWAVE_TYPE::FSQU_C:
                ret = static_cast<int16_t>(fsquf_(phase, fsqu_c_) * gain);
                break;
            case PWAVE_TYPE::FSQU_S:
                ret = static_cast<int16_t>(fsquf_(phase + 0.25f, fsqu_s_) * gain);
                break;
            default:
                break;
            }
            return ret;
        }

現在の実装は「capture.hpp」に含めている。
※これは、見直すべきかもしれないが・・

SIN、COS は、同じ物で、位相が 45度異なるだけとも言える。


A/D コンバーターのプリアンプ

サンプリングが 2MHz だと、実用的に扱える周期は 1/10 の 200KHz くらいだろうか・・
その場合でも、1 周期、10 サンプルしか無い・・

オシロスコープとしては、かなり低機能なものなので、あまり高性能なフロントエンドを考える必要は無いものの、経験が無いので、どのような構成にすべきなのか良く判らない。
一番良いのは、実際のオシロスコープを分解して、リバースエンジニアリングを行うのが手っ取り速い気がする・・
最初から最高の物を目指すと、完成しないので、改修していけばいいだろうと思う。

1X、プローブを接続する場合、入力インピーダンスは 1000K オーム程?
※10X プローブでは、9000K オームの入力抵抗が直列に入っているものと思う。

最初、1X、10X プローブを両方使えるようにしようと思ったが、回路が大掛かりになりそうなので、1X のみにしようと思う。
※10Xでは、既に1/10になるので、分圧は必要無いが、それを直でオペアンプに入れると、1X を接続した場合に、過電圧からの保護が難しい。
※アナログスイッチで、過電圧保護機能が充実しているデバイスを使えば良さそうだが、値段が高い。

何となく、機械式リレーを使うのが嫌なので、フォトモスリレーを使って、DC、AC を切り替えている。

オペアンプは、オーディオ用の物だが、以前にオーディオ用 DAC に使った部品が沢山余っている。

この回路には、過大な電圧を制限して、A/D の入力を制限する回路が含まれていない・・


まだ、実際の回路で試していないので、この回路では、駄目かもしれないが・・

レンジ切り替えや、AC、DC 切り替えは、機械式スイッチにすれば良いのかもしれないが、スマートでは無くなる気がする・・・

全体の機能

現在シュミレーターを使い、以下の機能を大体実装した。

チャネル電圧切り替え:

  • AC, GND, DC, OFF
  • 10V,5V,2V,1V,500mV,200mV,100mV,50mV,10mV

サンプリング切り替え:

  • 1us,2us,5us
  • 10us,20us,50us
  • 100us,200us,500us
  • 1ms,2ms,5ms
  • 10ms,20ms,50ms
  • 100ms,200ms,500ms

トリガー切り替え:

  • None,One,Run,CH0-Pos,CH1-Pos,CH0-Neg,CH1-Neg

計測:

  • Time Sub,CH0 Sub,CH1 Sub,Time Abs,CH0 Abs,CH1 Abs

まとめ

シュミレーターのおかげで、ソフト部はかなり進んだが、やはりハード部は、進捗が遅い・・・

現状のコードは、シュミレーター「glfw_app/rx_gui_emu」から、定期的に「RX/DSOS_sample」にマージしている。

デジタル制御ハンダごて

TS100 について

かなり前から一部の人達の間で話題になっていた「デジタル制御」のハンダごてを購入した。

非常に小さく、軽いが、かなりパワフルで、温度制御が素早く、安定しているのが「売り」となっている。

マイコン内蔵で、かなり厳密な温度制御を行っている。

小さなLCDが本体にあり、温度を設定する事やモニターする事が出来る。

電源

電源は、DC12V~DC24Vくらいまで使えて、電圧が高い程、温度上昇が素早くでき、熱容量も大きい。
※当然、消費電力に見合った電流を流せる電源が必要となる。

DC24Vで、300度まで10秒となっている。

コテは、先端部(ヒーター内蔵)と本体に分かれており、一般的なハンダごてとは構造が異なる。
※専用のコテ先が必要で、ヒーター内蔵なので割高だが、入手性は良いようだ。

最近は、USB-C を電源とするタイプがあるが、まだ割高なので、旧タイプ(TS100)を選んだ。
自分の買ったパッケージは、19VのACアダプタが付属しているが、コードの柔軟性がイマイチなので、柔らかくて細いコードと交換しようと思う。

まとめ

本体とコテ先を固定するのに、1.5mmのスクリューキャップレンチが付属していたが、粗悪品で、使えなかったので、自前の工具を使った。

自分は、大陸から買ったので商品が届くまで2週間強くらいかかったが、国内で買うより安かった。(6000円くらい)
※本体だけならもっと安い。

まだあまり使っていないので、詳細なレビューは、後々しようと思う。

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