先日、gcc-4.9.3 を使って、R8C の開発環境を整えた。
RXマイコンにおいても、gcc-4.9.3 で、構築でき、そのコンパイラでビルド
したプロジェクトも問題無く動作する事を確認した。
以前に R8C 用のフラッシュ書き込みプログラムを作成して、もはや、ルネサス
のツールを一切利用する事なく、オープンソースだけで開発出来るようになった。
※Mac-Book でも、R8C マイコンの開発が可能となった。
RXマイコン用のフラッシュ書き込みツールも、ブート時のプロトコルが公開さ
れている為、実装は可能だと思っていた。
そこで、RX63T のハードウェアーマニュアルに記載されたプロトコルを理解しな
がら、少しづつ、機能を実装して、書き込みまで確認出来たので、とりあえず公開
する。
同じルネサスでも、R8C とは、構成が違うので、基本的な部分以外は書き直しとな
った。
※RX63T の仕様を元にしているが、他のRXシリーズにも、そのまま、又は少しの
修正で使えると思う。
いつものように GitHub に公開している。
※R8C のソースと重複するソースコードが含まれているが、多少更新している。
そのうち、重複する部分は、別にまとめておきたいと思う。
-----
まず参考にした資料は、「RX63Tグループ ユーザーズマニュアル ハードウェア編」
で、ルネサスからダウンロードできる。
細かい仕様は、マニュアル「40.8 ブートモード」に詳細に書かれているので、それを
理解すれば、誰でも実装する事が出来る。
16ビットや32ビットの値を送る場合や、読み込む場合は、ビッグ・エンディアン
になっているようだ。
※これは、マニュアルには書かれていなかった。
現在使っている、デバイスは、RX63Tの64ピン版で、USBを持たないので、
シリアル通信に限定している。
また、コードプロテクト機能を使わない場合でも、フラッシュ書き込みモード(P/E)
に移行すると、内部フラッシュは自動で消去されてしまう為、内部フラッシュの状態を
読み出す必要がある場合は、必ず、プロテクトIDを設定する必要があるようだ。
ソースコードをマルチプラットホームにしたいので、RS232C の入出力は、「termios.h」
を使って実現しているので、MSYS2 環境でコンパイルする必要があり、また、boost を
使っている為、「/usr/local/」以下に boost のソースを配置しておく必要がある。
※ライブラリーを使っていないのでヘッダーだけあれば良い。
MacOS や Linux でもコンパイルする事が出来ると思う。
※現状では「termios.h」は、MSYS2 環境にのみ存在する。
※ MSYS2 環境では、boost はインストーラーで管理していないみたい。
※ボーレートの設定範囲は、環境に依存する様なので、どの環境でもサポートされている
ボーレートのみを使っている為、上限は、115200 となっている。
フラッシュへの書き込みは、必ず256バイトのブロック毎に行う仕様で、ベリファイの
コマンドは無いので、比較を行う場合は、P/E モード中に読み出して、比較する必要がある。
コードプロテクト行った場合は、フラッシュの消去は自動では無いので、書き込む前に消去
を行う必要がある。
まだ、未完成ではあるが、とりあえず、RX63T に、書き込めるようになったので、とりあえず
公開しておく。